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2026年 (2)

幕間、異国で

バス停からの山道を登って老街ラオジェに着いた頃には、もう陽が落ちてきていた。薄い霧に混じった小雨が、ベージュの半袖から飛び出した腕に何本かの線をつけて滴る。老街のあちこちにぶら下がる提灯は霧越しにぼんやりとした光を放っていて、きっと、晴れた日に見えるそれよりも幾分か綺麗だ……なんて思えるのは、私の心境のせいだろうか。つくづく、綺麗という感性は極めて主観的だなと思う。

つまるところ、人の認識というのは幻想だ。陽の位置や天気といった現象も、感覚器官の刺激を脳が処理して初めて認識される。極端なことを言えば、夜を明るいと感じる人にとっては毎日が白夜だろうし、雨好きにとっての豪雨は多数派にとっての快晴と同じ立ち位置なんだろう。それが客観的に正しいかどうかなんて、本人にとって極めてどうでもいいことだから。

よって、隣で年甲斐もなくはしゃいでいる友人――一緒に海外旅行にまで来たリンとカナにモヤモヤとした感情を抱いてしまうのも、私が私である以上は仕方がないことなんだと思う。嫌いになったとか退屈とかそういうものじゃなくて、とにかくこう、言語化できず掴みどころのない不快感だけが認識にあるというか。言うなれば、絡みついて離れない粘っこい霧のような。

「めっちゃええ街やん!」

リンは感嘆の声を漏らしながら、ミラーレス一眼でしきりに建物や人流を撮影している。肩出しのカットソーの彼女がカメラを振り回している一方、道の隅に立つカナはダボ袖を捲ってタバコに火をつけようとしていた。

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秋の夜、海沿い、ドライブ

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夜、ドライブに繰り出す

人間、ひょんなことから唐突に行動を起こすことがある。ゴミを踏んだのをきっかけに部屋全体の掃除を始めたり、不快なニュースの見出しを読んだのをきっかけにSNSで憂さ晴らしを始めたりするし、あるいは何の気なしにドライブに行きたいと友人へ言ったらとんとん拍子に話が進んですぐ行くことになったりもする。
今回の私はまさにこれだった。晩御飯を食べ終えた夕暮れに、ふと浮かんだドライブという言葉1。まあ断られるだろうなと思って友人Aに声をかけると、思っていた以上に反応がいい。さらに友人Bも巻き込んで(彼が車を出してくれることになった)、気が付けば品川駅東口に立っている自分がいた。
夜の街へ誘うキャッチの人々を横目に同乗者の友人を待つ。が、なかなかやってこない。暇なので、数日前まで話題になっていた回廊を眺めてみる。柱の上部に設置されている複数台のディスプレイから流れているのは天気予報や無難なものばかりで、一人たりとも画面へ注意を向けていない。まったく、どうでもいいものに対しては誰だって寛容でいられるものだ。

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大学生活の振り返り

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長いようで短かった6年間

去る金曜日に、6年間在籍していた大学を修士でようやく卒業しました。2年前の学士卒業の時は全く感慨を感じなかったのですが(そのまま院に上がったので当然と言えば当然)、今回は大学を去るためかそれなりに感じるものがありました。

学生生活を、ゆるく振り返ってみます。

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親切さと防衛機制

情けは人の為ならず

先日、D・カーネギー著の『人を動かす』という本を読みました。
内容をざっくり要約すると、相手を動かしたいなら批判を避けよ、親切になれ、相手の立場で物事を考えろ……というように、考えてみれば当たり前のことばかりが書かれています。
しかし、この本のよいところは、きちんと具体例(実際の事例)が記述してあるという点です。
読めば読むほど納得感が出てくる仕組みになっていて、読後は「明日から人には優しくしよう」という気持ちになれます。
親切は巡り巡って自分にとって利益になる。いわゆる『情けは人の為ならず』『取らんと欲する者は先ず与えよ』『三方よし』というやつですね。
私もこれらを理解していたつもりではありましたが、いざ『人を動かす』を読んで実際の事例に触れてみると、ますます他人へ優しくしようと思えてきたのです。感情論ではなく、明確な実利があるのですから。

これだけ読むと、そりゃあいい考えじゃないか、とっとと優しく生きていけよ、と思う方も多いと思います。
ただ、やはりと言うか、これがなかなか難しいのです。

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あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。コロナ禍ですが、皆様お元気でしょうか。私は肉体面では元気です。精神面は……お薬美味しいです1

今年は人生初の就職や一人暮らしが控えており、不安と期待の入り混じった年です。一所懸命に生きていきますので、また一年、よろしくお願いいたします。

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Godot Engine上で振り仮名(ルビ)を実現する

Godotでもルビを振りたい!

皆さんはゲームを作るとき、何のエンジンを使いますか? ……なになに、「既製エンジンを使うとは限らないじゃないか」ですって? いやいや、今時、フルスクラッチで自作する硬派な人は希少でしょう1。エンジンっぽいものを作るにしても、既製のツールの上にオリジナルのものを実装するケースが多いのではないかと思います。車輪の再開発はできるだけ避けたいでしょうから。
既製エンジンで言えば、UnityやUnreal EngineのようなAll-in-Oneなエンジンを使う方も多いでしょうし、あるいはGameMakerやRen’PyやPhaser (≒Pixi.js)のように強み重視なエンジンを使う方もいらっしゃると思います。どれもそれぞれ特徴があって面白いですよね。
有名なゲームエンジン間の比較や各エンジンの強み・弱みを解説しているgamesindustry.bizの記事を読んでみると、いろいろあるんだなあと改めて実感します。

ところで最近、私はGodot Engine2というFLOSSのゲームエンジンを触り始めています。シングルバイナリ(60MBほど)で動作し軽量、マルチプラットフォーム(Linuxでも動きます)に対応、おまけにFLOSS(MITライセンス)なのでソースコードも読み放題! という個人的な理想が詰まったエンジンなのです。控えめに言って神、というのはこのことでしょう。
そして、私は事あるごとにノベルゲームのような何かを作る習性3があるため、今回もGodot Engine上でノベルゲームっぽいものを作ることにしました。

海外ではそれなりに人気もあるエンジンということもあり、大体の機能は揃っています。テキスト表示も詰まることなくオーケー。各種画像表示4や音源再生もオーケー。基本的なノベルゲームっぽいものは難なく完成。
しかし、ちょろちょろとスクリプトを入れ込んでいるうちに、あることに気が付きます。そう、振り仮名、所謂ルビを振る機能がないのです。Godotは海外産である上に日本でもマイナーな存在ということもあって、ルビのようなレア機能は当然実装されていないのでした。

調べてみると、Unityでもデフォルトでルビはサポートされていないようですが、流石有名なUnity、いくつか実装例が存在しているようです5。しかし、Godotでの実装例は見当たらず……。
Godotに心を奪われてしまった一ファンとして、これは見過ごせません。というかファン云々以前に、とにかくGodot上でルビを振りたいのです。

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